㈱漆喰九一

「伝統素材・漆喰に、新たな価値を――」

トナリの学校では、地域企業と手を取り合い、子どもたちの自由な発想から生まれる“アップサイクル”の輪を広げています。

今回は、漆喰の施工を手がける株式会社漆喰九一様に、漆喰への想いやアップサイクルへの取り組み、そして地域とともに未来をつくる可能性についてお話を伺いました。

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伝統素材を通じて広がる新たなつながりや可能性を、記事から感じていただければと思います。

まずは簡単に自己紹介をお願いします。

㈱漆喰九一の福田正伸と、カワムラタクヤです。

後ろに塗ってある白い壁の漆喰という素材を作って、それを施工したりしています。

漆喰とはどのような素材ですか?

石灰と細い麻のすさと海藻のりを混ぜた素材です。

すさというのは麻の繊維のことです。

漆喰にはどんな特徴がありますか?

漆喰には、消臭・耐火・抗ウイルス効果・調湿作用といった様々な特徴があります。

漆喰に魅力を教えてください!

夏場ですとすごい涼しいというのが一番感じられやすい魅力だと思います。

また、湿気を吸収してくれたりするので、例えば玄関のくつ箱に入れることで消臭効果や抗菌作用を発揮してくれます。

さらに、漆喰は見た目もすごく真っ白できれいなのも魅力的だと思います。

「トナリの学校」でアップサイクルの取り組みを始めたきっかけは何だったのでしょうか?

弊社で作っている漆喰は昔ながらの配合を変えていなくて、すごく身体にもいいし、空気をきれいにする作用があります。それを広めたいという思いもありましたし、いつも捨てているのはもったいないなと思っていたので、「トナリの学校」のアップサイクル活動に興味を持ったのがきっかけです。

どんな素材や廃材を使って作品を作っているのですか?

名城公園で行ったアップサイクルでは、漆喰を使って小物づくりをしました。

現場で使った残りの漆喰あるいは、製造過程でできる塊になってしまった漆喰をもう一度活用して小物づくりをしました。

活動の中で、特に印象に残っているエピソードがあれば教えてください。

2人の若い女性の方が「面白い!」と言って来られて、ささっと猫の置物を作られたことがありました。

ものの5分も経たないうちに「面白い!面白い!」と言っていただいて作っていただいたのですが、本当に猫に見えるので、思わずずっと置いています。

この出来事を通じに、待ちゆく人の技術に圧倒された思い出があります。

アップサイクルの取り組みを通じて、社会や日常の中にどんな価値観が広がっていくと良いと感じていますか?

アップサイクルは無駄をなくして、無駄を価値に変える取り組みだと考えています。

この活動がどんどん広がると、また新しい価値が創造されるんじゃないかとワクワクしています。

「トナリの学校」の活動を通じて、どんなことを実現したいですか?

漆喰はどうしても材料を作ると塊が残ってしまったり、バケツとかを洗ったときに下の方に沈殿してしまいます。

それをうまく活用できて、他の新たな素材として販売できれば漆喰九一としても助かるし、ゴミも少なくなって、またそれを活用することで漆喰を使う人がたくさん増えてみんなハッピーになるのかなと思っています。

そんな新しい商品開発に活かしていけたらいいなと思います。

最後に一言お願いします!

「トナリの学校」にはお子さんもたくさん参加されます。そのお子さん方に対しても漆喰の良さをどんどん広めていきたいです。

これから参加される企業さんは、自分たちの商品がどんなふうに見られて、どんなふうに期待されているかを測るバロメーターにもなると思っています。